豊臣大坂城模型
豊臣秀吉築造による大坂城の本丸、二ノ丸および馬出曲輪までを再現した全域模型です。各種資料および発掘調査結果などの研究成果をもとに製作致しました。本丸の縮尺は1250分の1、二ノ丸以下は一回り小さく模型化しています。模型化した時期は、表御殿に千畳敷があり、極楽橋が廊下橋として存在し、馬出曲輪がつくられ、外堀南側に大名屋敷が整備された慶長三年~五年頃です。大坂城がもっとも絢爛を誇った姿です。
模型写真集
概要写真
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豊臣大坂城模型動画
模型の全容と豊臣大坂城の解説を動画でご覧いただけます。
模型製作の過程
①全体の構想と地面の製作
●本丸の図面を現在の大坂城に埋め込み、各種資料の情報を重ね、二ノ丸や馬出の形状、全体のレイアウトを決定しました。
●全体の形状が決まったあと、地形を製作しました。南側が高く、北側が低い城内の地面の高低も現在の大坂城を参考に再現しています。
②天守の製作
●天守は復元案を参考にオリジナルで引いた図面をもとに自作しました。
③御殿の製作
●表御殿と奥御殿は、平面図から形状を推定して製作しました。
●表御殿には文禄年間に築造された千畳敷を20間×25間の規模で推定しました。また、秀吉の晩年に建てられた「千畳敷の廊下」を再現しました。
●全く資料のない西ノ丸御殿や屋敷などは、桃山時代の木割書「匠明」収録の「当世屋敷ノ図」や同時代の建物を参考に想像、推定しました。
④櫓の製作
●本丸の櫓は屏風絵の描写を参考に製作しました。
●二ノ丸以下の櫓は全て古風な形式とし、ひとつとして同じ形がないようにしました。二ノ丸の四隅は三重櫓としました。
⑤小規模建物の製作
●蔵や長屋、厩、番所、腰掛、門のほか、山里の小さな祠など小さな建物もひとつひとつつくりました。
⑥ジオラマの作成
●水面や樹木、緑地などを丁寧に表現していきます。今回は特に絵画的な模型として仕上げました。